キャラクター作成ツール色々

現在のハードはメモリもメディアも大容量で、処理速度も非常に高速になり、1タイトルで数百体のキャラクターバリエーションを持つことも珍しくなくなりました。

しかしそれらを昔のように1体1体手作りしていては開発期間や開発費が膨大になってしまいます。

そこで活用したいのが、キャラクター作成ツールです。
それでは、キャラクター作成ツールにはどのようなものがあるのでしょうか。

※記事中の価格やライセンスに関する情報は執筆時のものです。


■ Poser
http://my.smithmicro.com/poser-pro-11.html

知名度でいえばナンバーワンといって間違いないでしょう。
古くからある3Dキャラクタークリエイションツールで、権利があちこちに移っていますが、現在はSmith Microが販売しています。

プリセットのキャラクターの各部位を変化させて新しいキャラクターを生み出すこともできますが、モーション作成ツールとしても非常に優れています。
しかし、Poserキャラクターの商用利用がレンダリングイメージ(画像や動画)に限られていたということもあり、他の3Dソフト(3ds Max等)で作成したキャラクターにPoserでモーションだけ付けるといった使い方が多かったように記憶しています。

Poser 11 Proになって、キャラクターのFBX出力機能が追加されましたが、Poserキャラクターの商用利用についての記述が見つからなかったため、現在のライセンスについては不明です。

通常版とPro版がありますが、エクスポート制限やデシメート(ポリゴン数を減らす処理)の違いがあるので、ゲーム開発用途ではPro版がよいかと思います。

Pro版の価格はダウンロード版で349.99USDですが、頻繁に半額セールをやっているので安く入手したいならメールマガジンに登録しておくといいでしょう。

*2017/6/24 追記
日本ではソースネクストのWebショップでたまに会員限定の大幅値引きセールを行っているようです。
タイミングがよければ4千円前後で入手できることもあります。


■ DAZ Studio
https://www.daz3d.com/daz_studio

元はPoser対応キャラクターを販売していましたが、キャラクタークリエイションに進化をもたらすべく作られたのがDAZ Studioです。
DAZ Studioでは専用に開発されたGenesisというモデルを主に使用します。

Genesisは不定期に仕様変更され、対応テクノロジーの強化が行われています。
現在はGenesis 3がリリースされています。

基本的にはPoserのようにベースとなるキャラクターを選んで変形させていくスタイルですが、販売されているコンテンツが豊富で質も高いという特徴があります。

機能面で言えばPoserほど詳細な編集はできませんが、キャラクターを作ってモーションを付けるといった用途では困ることはないでしょう。

ただし、出力されたキャラクターモデル(3Dデータ)の商用利用は、そのキャラクターやアイテム類を作成したベンダー(作者)によって扱いが異なるので注意が必要です。
Daz 3Dを含め、いくつかのベンダーではインディーゲーム開発者のために商用利用ライセンスを販売しています。
その多くは500.00USDで販売されていますが、使用するデータの各ベンダー別に購入しなければなりません。

DAZ Studio本体は以前は有料販売されていましたが、現在は無料で使用できます。


■ Carrara
https://www.daz3d.com/carrara-8-5-pro

古くからあり海外では今でも人気のある統合3Dソフトです。色々と権利が移りましたが、現在はDaz 3Dが所有しています。
イメージ的には3ds Maxに近い構成で、Max経験者ならすんなりと使うことができると思います。

CarraraはDAZ Studioとコンテンツ管理機能を共有することができ、CarraraのみでDAZ Studioと同じようにキャラクターやモーションの作成が可能です。
ただし、対応しているのはGenesis 2までで、最新のGenesis 3は読み込むことができません。

通常版ではかなりの機能制限がされているため、買うならPro版でしょう。

Pro版は以前は500.00USD超で販売されていましたが、頻繁に半額セールが行われ、現在ではその半額表示も消えて285.00USDを定価としているようです。


■ iClone
https://www.reallusion.com/jp/iclone/

iCloneという名称が日本で広まったのは、Xbox360のKinectが出た頃に、Kinect for Windowsを使用したモーションキャプチャに対応した時でしょうか。
当時モーションキャプチャースタジオのレンタルは半日で数十万~数百万円という相場でしたが、広い部屋さえあれば格安でモーションキャプチャ環境が構築できるということで話題になりました。

iCloneには二通りのキャラクター作成方法があります。

まず基本となるのは、販売されているコンテンツをアレンジして使用する方法です。アレンジせずにそのまま使うこともできます(詳細は後述)。

もう一つはiCloneユーザーに無料で提供されるキャラクター作成ツールを使用する方法です。こちらにもベースとなるキャラクターがいくつか販売されています。

  • CrazyTalk – 写真から3D頭部を作成する。
  • Character Creator – Poserのようにベースキャラクターを変化させてキャラクターを作成する。CrazyTalkで作成した3D頭部を読み込むことも可能。
  • iClone – 購入したキャラクターや、Character Creatorで作成したキャラクターに服を着せたりモーションを付けたりする。
  • 3DXchange – iCloneで編集したキャラクターをOBJやFBXに変換する。または逆に他のソフトのOBJやFBXをiClone用に変換する。

この他に、2Dリグ(ボーン)アニメーション作成ソフトのCrazyTalk Animatorというソフトもあり、2Dキャラクターの作成やモーション作成ができるだけではなく、限定的ながら2DキャラクターにiCloneの3Dモーションを適用するといったこともできます。

iClone 6まではゲーム用のデータ出力はiClone Pro版と3DXChange Pipeline版の組み合わせが必須でしたが、iClone 7からはiClone Pro版は廃止となりました。
iClone 7ではユーザーライセンスによって使用できる機能が自動的に切り替わるようになっています。

ゲーム用のデータ出力には3DXChange 7 Pipeline版が必要で、これを所有しているアカウントでiClone 7にサインインすると、iClone 7からのFBX出力機能も使用できるようになります。

そのことから、ゲーム開発ではiClone 7と3DXChange 7 Pipeline版の購入が必要です。
この組み合わせでの販売価格は698.00USDですが、この記事を書いている現在、プレリリース価格で549.00USDとなっています。

販売されているiCloneキャラクターには、通常価格とExport価格という2種類の設定がされています。
このうちExport価格の方には3Dデータの商用利用権が含まれています。DAZ Studioのコンテンツとは異なり、iCloneではベンダーに関係なくExport価格で購入すれば、それで権利が得られます。

海外企業ですが、サポートは日本語で対応してくれるので安心です。


■ FUSE
https://www.mixamo.com/

FUSEはソフト単体ではキャラクター作成機能とOBJ出力機能しか使用できません。
作成したキャラクターデータをMixamoサイトに送信すると、サーバー上でリグ(ボーン)を組み込んでくれます。
そのキャラクターをそのままダウンロードするだけではなく、好きなモーションを付けることも可能です。

以前はMixamo単体のコンテンツで有料会員制でしたが、現在はAdobe傘下となり、Adobe CCの一つとして試験公開されています。

FUSE本体は以前はMixamo有料会員向け無料版と、有料のSteam版の2つがありましたが、現在はAdobe CC版とSteam版の2つとなり、いずれも無料で使用できます。
ただし、いつまで無料で使用できるかは不明です。

バージョンはAdobe CC版の方が新しいですが、Adobeの方針なのか、裸体の作成ができません。そのため一部のモーフスライダーも廃止されています。
使うならSteam版の方がいいでしょう。

以前、「FUSEキャラクターの権利は作成したあなたのものです」とMixamoが公言していましたが、Adobe傘下になってどうなったのかはわかりません。
Steam版にはTeam Fortress 2のキャラクターデータが含まれており、それらはTF2以外での使用はできないため注意してください。


■ Morph 3D
https://www.morph3d.com/

UnityのアセットストアでMCSと名が付けられたキャラクターを見ることがありますが、その大元がこのMorph 3Dです。

まだ使用したことがないため、詳細については不明です。


■ MakeHuman
http://www.makehuman.org/

オープンソースでフリーなキャラクター作成ツールです。

こだわりすぎてパラメーターが異常なほど多いのと、オープンソース特有のライセンスの難解さのため、一度触っただけで使用を断念したため、詳細についてはわかりません。


この他にもいくつかあるかと思います。

使いやすさ・モーションデータの豊富さ・安心して商用利用できるという点で、iCloneが個人的にはイチオシです。
初期投資はそれなりにかかりますが、商業インディーの方ならライセンスの心配が要らないという点は大きな魅力でしょう。

iCloneキャラクターもDaz Genesisのようにジェネレーション(世代)がありますが、Genesisほど互換性はないのでコンテンツを購入する際は注意してください。

製品では使わないけど、とりあえずキャラクター作成とFBX出力→Unity/UE4組み込みだけ試してみたい…というならDAZ StudioかFUSEがオススメです。

個人開発の場合、これらのキャラクター作成ツールを使用すると開発期間を大幅に削減することができますので、自力モデリング派の人も一度は触ってみてください。